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ドローン一等学科試験を6月20日に受験し、合格することができましたので、新鮮なうちに自分の経験に基づく、ドローン国家資格、今回は無人航空機の一等操縦ライセンスの学科試験について、計算問題や覚えるべき公式について、解説したいと思います。
ドローン国家資格一等学科試験の概要は?
まず、一等試験の概要を見ていきましょう。
一等試験は75分で70問に対して、二等試験は30分で50問です。つまり、一等試験は1問あたり約64秒で解くこととなります。この時間は、二等試験は1問あたり約36秒と比べると、比較的余裕を持って回答することができると思います。受験した方のコメントでも「時間には余裕があった」という方が多かったようです。私の場合は、一通り解いて30分程度の見直し時間がありました。
次に、合格基準についてですが、二等の試験の場合は50問で正答率80%、つまり80点以上で合格となりますので、10問までは間違えても大丈夫ですが、一等試験の場合は70問で正答率90%、つまり90点以上が必要となるので7問までしか間違えることができません。
そうなると、5問程度は出題される今回解説の計算問題は確実に正解したいですよね。この計算問題をしっかりマスターして、合格に近づきましょう!
では、国交省で出しているサンプル問題や、オリジナル問題を交えながら計算問題について詳しくご説明します。
一等資格の取得を検討されている方には大変参考になる内容ですので、ぜひ最後までご覧下さいね。
出題範囲は?
一等学科試験では、二等学科試験の出題範囲に加えて一等のみを対象とする項目も出題範囲に含まれます。この出題範囲は、昨年の4月に国交省から出している「無人航空機の目視外及び第三者上空等での飛行に関する検討会とりまとめ」という資料に載っています。
この13ページ目に試験の内容が詳しく載っており「学科試験の形式が70問で二等相当の試験問題50問プラス一等の問題が20問、合計で70問」となっています。
※二等学科試験のポイント解説は別のブログで解説していますので、こちらをご覧ください。
試験時間は?
学科試験全体75分程度、二等相当で30分(これは二等の学科試験の時間と一緒ですね)、一等の問題で1問2分×20問として40分という時間で考え、合計75分という時間配分にすると良いですね。
ドローン国家試験 試験勉強・対策はどのようにすれば良いの?
まず「無人航空機の飛行の安全に関する教則」です。この教則の第2版(令和4年11月2日版)からほぼ9割以上が出題されます(第3版も出ておりますが、今のところ試験は第2版からの出題です)。ですが、出題される内容としては、教則に書かれている内容がそのまま出るわけではありませので、教則の内容をしっかり理解する必要があります。
★無人航空機の飛行の安全に関する教則(第二版)★https://www.nomanfrg.com/2022/12/instructional.html
「無人航空機の安全に関する教則」(教則)から出題される範囲について
次に、教則から出題される範囲についてです。教則の「2」の無人航空機操縦者の心得から「6」の運航上のリスク管理まで、大きく5項目ありますが、「2」の無人航空機操縦者の心得はその後に書いてある内容を要約したものになりますので、「3」の無人航空機に関する規則から「6」の運航上のリスク管理まで、4項目の内容が出題されます。(その中で〔一等〕)と書かれている部分は二等の試験では一切出ないようです)
なお、学科試験は一等の学科試験と二等の学科試験の2種類しかありません。実地試験の場合は二等のマルチローター、二等のヘリコプター、二等の飛行機、それに加えて限定変更でそれぞれ夜間と目視外25kg以上と多くの種類がありますが、学科試験は一等と二等しかないので、マルチローター・ヘリコプター・飛行機に加えて、限定変更の問題も出題されます。つまり、無人航空機のマルチローター(ドローン)に限定されません。すべての無人航空機対象の試験です。教則には全ての無人航空機、飛行機やヘリに加えて大型25kg以上の限定変更や夜間や目視外についても書かれていますが、これも覚えましょう。
教則の勉強方法はどうするの?
まずは、教則をプリントアウトして、内容を確認しましょう。
★無人航空機の飛行の安全に関する教則(第二版)★https://www.nomanfrg.com/2022/12/instructional.html
※第三版(https://www.mlit.go.jp/common/001602108.pdf)もありますが、2023年7月現在、試験は第二版から出題されます。
ある程度慣れていて自信のある方でも、教則を最低でも2周くらいは見返した方が良いと思います。乗り物で移動中にYouTubeを聞く、通勤通学の際に聞いて勉強するのも効果的だと思います。
私の場合は、教則だけでは読んでいる間に眠くなってしまいますので、YouTubeのドローン一等二等国家試験学科の解説している動画などをフル活用させていただきました。私の勉強させていただいたコンテンツは後でご紹介します。
実際に教則を見ながら、ドローン国家資格一等学科試験のポイントを見てみよう
※今回はポイント解説になりますので、全ては網羅しておりませんので、その点はよろしくお願いいたします。
一等学科試験 教則の計算問題のポイントは?
飛行性能の基本的な計算は、教則の34ページから36ページ、そして43ページに書かれている公式を覚えましょう。
この公式を覚えていないと、そもそも解くことができませんので、この公式は暗記する必要があります。
まずは、公式に出てくる記号を覚えましょう。これは理系の方は理解できると思いますが、私のような文系の人には意味不明な記号もあります。
記号の意味がわからない場合は、調べてきちんと理解する必要があると思いますので、一覧にまとめました。
<一等学科試験 記号一覧>
※()に英語を書きましたが、覚えなくて良いですよ。
記号 | 読み方 | 意味 | 備考 |
W | ダブリュー | 機体重量 | (Weight) |
L | エル | 揚力 | (Lift) |
V | ブイ | 飛行速度 | (Velocity) |
ρ | ロー | 空気密度 | (Density)ρは量記号です。 |
P | ピー | 仕事率 | (Power) |
T | ティー | 推力 | (Thrust) |
ω | オメガ | 角速度・回転角速度 | (angular velocity) |
g | ジー | 重力加速度 | (garavity) |
r | アール | フレネルゾーン半径 | (radius) |
Φ | ファイ | バンク角・ロール角 | (brank angle) |
ⅾ | ディー | 滑空距離 | (distance) |
D | ディー | アンテナ間距離 | (Distance) |
γ | ガンマ | 角度・滑空角 | (gliding angle) |
h | エイチ | 高さ・高度 | (haight) |
L/D | - | 揚抗比・揚力L/抗力D | |
λ | ラムダ | 波長 | (wavelength) |
次に一等学科試験の計算問題公式です。
公式を覚えるには、ゴロ合わせが断然お勧めです。
YouTubeの「ドローン国家試験対策ウカルン」のKANAさんの動画では、計算問題を始めとしてゴロ合わせを作っていますので、ご紹介します。私もKANAさんの動画を使って覚えましたが、動画を見ながら覚えると、より覚えやすいと思いますよ。
<教則に記載のある公式一覧>※「ドローン国家試験対策ウカルン」のKANAさんより許可を得て掲載しました。(一部オリジナルを含む)
項目 | 公式 | ゴロ合わせ(良かったら使ってください) | 備考 |
飛行機の水平定常飛行 | W=L∝ρV2 | 様子(ようす)を見て(みて)!早く早く! L ∝ ρ × V2 | ようす:揚力L、みて:密度ρ、はやくはやく:速度V2 L ∝ ρ × V2 |
回転翼航空機の飛行 | T∝ρω2 | 酸い(すい)も甘いも 味覚(みかく)に限る T ∝ ρ × ω2 | すい:推力T、み:密度ρ、かくに:角速度ω2 T ∝ ρ × ω2 |
回転翼航空機の消費パワー | P∝Tω ∝ρω3 | スイカのパワー T×ω ∝ P 密会(みっかい)を3回やるパワー ρ × ω3 ∝ P | スイ:推力T、カ:角速度ω、パワー:P T × ω ∝ P みっかいを3回:密度×角速度3、パワー:P ρ × ω3 ∝ P |
飛行機の旋回半径 | r=V2/(g・tanΦ) | 早く早く時短(じたん)して V2 / (g・tanΦ) = r | はやくはやく:速度V2、じたん:g・tanΦ V2 / (g・tanΦ) = r |
飛行機の滑空距離 | d=h・L/D | ハイカラ洋子(ようこ)さんだ h × L/D = ⅾ | ハイ:高度h、ようこ:揚抗比L/D h × L/D = ⅾ |
水平到達距離 | x =V√(2h/g) | グッチは高い高い、ルブタンは距離(きょり)がある (2h/g) V√ =X | グッチ:重力g、たかいたかい:2×高度h、 ルブタン:V√、きょり:距離X V√(2h/g)=x |
フレネルゾーン半径 | R=√(λ・D/4) | これはフレちゃんと課長が読んだルートか? R = √ (λ・D/4) | フレちゃん:フレネルゾーン半径R、課長:波長λ、 よんだ:アンテナ間距離D/4、ルート:√ R = √ (λ・D/4) |
では、実際にサンプル問題を見ながら計算問題について解説していきます。
ドローン国家資格一等学科試験 問題解説!
※電卓については、実際の試験ではパソコン上の電卓が使用できます。三角関数は付いていませんが、ルート機能は付いています。
【問題1 旋回半径を求める問題】
飛行機が、飛行速度25m/s 、バンク角 30°で定常旋回した時の旋回半径として、正しいものを1つ選びなさい。
ただし、重力加速度は 9.8m/s2、tan 30°= 0.58とする。電卓が使用可能である。
a. 105m
b. 110m
c. 115m
<答え>b. 110m
<解説>
(参照)「無人航空機の飛行の安全に関する教則 第2版」4.3.5 (2)
この問題は、旋回半径を求められていますので公式は、教則35ページの飛行機の旋回半径となります。公式が2つ書いてあります。下の公式を使用し、旋回半径rを求めます。
r=V2/(g×tanφ)
(この公式はゴロ合わせで暗記)gは重力加速度なので、9.8が入りますね。tanφのところは問題文に30°で0.58とありますので、残り必要なのはV2 。Vは飛行速度ですので計算としてはV(25m/s)の2乗。つまり、(25×25)÷(g×tanφ)=四捨五入して、bの110mが正解です。
計算機で計算を行うと思いますので、分母と分子をそれぞれ分けて計算しても良いですね。メモ用紙は用意されていますので、計算する場合は手書きでメモをしましょう。
【問題2 フレネルゾーンを求める問題①】
使用周波数が2.4GHz、送信側と受信側の距離が1,400mの場合のフレネルゾーン半径の60%の値(m)として、次のうち最も適切なものを1つ選びなさい。
ただし、光速は3×108m/sとし、 √2=1.41、√ 3 =1.73、√ 5 =2.24、√7 =2.65を用いてもよい。電卓が使用可能である。
a. 4.0m
b. 4.5m
c. 5.0m
<答え>a. 4.0m
<解説>
(参照)「無人航空機の飛行の安全に関する教則 第2版」4.5.1 (6)
実際の試験で使用する電卓にはルートが付いていますので、問題文のルートは、使用しないでも大丈夫です。
この問題はフレネルゾーン半径を求められておりますので教則43ページのフルネルゾーン半径と、必要なアンテナの高さに書いてある公式を使用します。
ここで覚えるべき公式は、
フレネルゾーンの半径R=√(λ×D/4)
※波長λ=(3×108)÷(2.4×109)=0.125
まずはλを求ます。波長(λm)=速度(Vm/s)÷周波数(fHz)、つまり計算(3×108)÷(2.4×109)なので分数にすると、約分して3/(2.4×10)となります。電卓を使って波長λが0.125となります。これを公式に当てはめます。√(0.125×D/4)となり、Dには距離1400ⅿですので、これを当てはめると、6.614となります。そして、今回の問題は、フレネルゾーン半径の60%の値を求められていますので、×60%で、Aの4mが正解となります。
このフレネルゾーン半径とアンテナ高さは出題される可能性は高いので、確実に覚えましょう。
波長λを求める計算が面倒という方は、2.4ghz=波長λは0125と暗記するのもOKですし、5.7とか5.8ghzが出題された場合は、先ほどの3÷(2.4×10)のこの「2.4」を「5.7」や「5.8」に置き換えるだけでλは求められます。
【問題3 フレネルゾーンを求める問題②】
使用周波数が5.7GHz、送信側と受信側の距離が2,500mの場合のフレネルゾーン半径の60%の値(m)として、次のうち最も適切なものを1つ選びなさい。
ただし、光速は3×108m/sとし、 √2=1.41、√ 3 =1.73、√ 5 =2.24、√7 =2.65を用いてもよい。電卓が使用可能である。
a. 2.0m
b. 3.5m
c. 7.0m
<答え>b. 3.5m
<解説>
公式は、
フレネルゾーンの半径R=√(λ×D/4)
まずはλを求ます。波長(λm)=速度(Vm/s)÷周波数(fHz)、計算(3×108)÷(5.7×109)なので分数にすると、約分して3/(5.7×10)となります。電卓を使って波長λが0.053となります。これを公式に当てはめます。√(0.053×D/4)となり、Dには距離2500ⅿですので、これを当てはめると、5.755となります。そして、今回の問題は、フレネルゾーン半径の60%の値を求められていますので、×60%で、Aの3.45≒3.5mが正解となります。
【問題4 仕事率を求める問題】
仕事率3W、回転角速度280RPM、機体重量8㎏の回転翼航空機マルチローターに、ペイロード4.5kgを搭載し、回転加速度を350rpmに上げた場合の仕事率として正しいものを一つ選びなさい。空気密度は関係しないものとする。
a. 4.8m
b. 5.9m
c. 7.0m
<答え>b. 5.9m
<解説>
仕事率を求めるので、使う公式は教則34ページの飛行機の揚力回転翼航空機の推力となります。また、回転翼の消費パワー(仕事率)Pは、空気密度ρ(ロー)、回転角速度ω(オメガ)、推力Tの間に以下の関係があるということになります。
P∝ρω3∝Tω
∝(これは比例記号)で左右が比例するという記号になります。ρω3∝Tωという公式と、回転翼航空機ヘリコプターおよびマルチローターのホバリング時には、機体重量Wと推力Tの関係はW=T(機体重量と推力は等しいという公式ですね)。
まず、仕事率Pは3になります。この3がペイロード4.5kgを搭載して回転角度を350rpmに上げた場合の数字を求めます。重量8kgとωの280RPMが出ていますので、これを公式に当てはめます。まず、推力Tのところは機体重量Wと推力Tはイコールなので8、推力8×回転角度ωが280ですので=2240。次に8kgにペイロード4.5kgを搭載しますので機体重量は12.5kg。これに回転角速度350をかけますので、4375。これを、先ほどの
2240で割ってあげると、1.953125倍になりました。これを、先ほどの仕事率3にかけて5.859ですので、bの5.9が正解となります。
最後3に1.95をかけたのは、仕事率と(推力T×回転角速度ω(オメガ))は比例関係にあるからです。
この問題は、今の計算の他に、公式のρω3公式を使用しても解けます。実際の試験では、Tωかρω3のどちらかのみの公式を使用する問題が出題されると思います。ρω3で計算する場合は、ρ空気密度は関係しないものとすると書いてあり(無視して良い)、回転角速度だけを見れば良いので、まず回転角速度350÷280で280の1.25倍となりますので、公式であるω3に当てはめて1.253=1.953125。これに×仕事率3を掛けることでbの5.9を求めることができます。
実際はρω3もしくはTωのどちらかの公式を使用する問題が出ると思いますので、P∝
ρω3∝Tωまで覚えましょう。
【問題5 滑空距離を求める問題】
飛行機が揚抗比15の無推力の定常滑空飛行状態時に高度100mからの滑空距離として、正しいものを一つ選びなさい。
a. 1000m
b. 1200m
c. 1500m
<答え>c. 1500m
<解説>
こちらで使う公式は、教則の36ページの一番上(3)飛行機の滑空距離。tanγ=1/(L/D)と書いてあります。ですが、ここで使用する公式は、高度hからの滑空距離dを求める公式となります。
d=h/tanγ=h×(L/D)
これを覚えていれば解けます。このL/Dというのは、揚抗比のことです。※つまり、計算は簡単。電卓を使わないでも求められます。
hは高度なので100ⅿ。揚抗比は15なので、100×15(揚抗比)となり、Cの1500mが正解となります。
教則にはtanγと書かれていますが、CBT試験で使用する電卓には三角関数が無いので、滑空距離についてはこのような問題が想定されます。これは、点数を取りましょう。
【問題6 落下した場合の水平距離を求める問題】
高度500mを飛行する飛行速度20m毎秒の無人航空機が、揚力を失い落下を始めた場合の水平距離として正しいものを一つ選びなさい。ただし空気抵抗は無視できるものとし、重力加速度は9.8m毎秒である。
a. 152m
c. 362m
<答え>b. 202m
<解説>
こちらで使う公式は教則36ページ目の4水平到達距離を求める式を使います。
公式
X=V√(2H / G)
この公式に当てはめるだけとなります。
水平距離のXを求めたいので、まずVは20となりますので、20×√(2H/G)。2×H=2×高度500=1,000。重力加速Gが9.8ですので、X=20×√(2×500/9.8)はということで
202.03ということでbの202mが正解となります
【問題7 リスク評価の考え方の問題】
以下の無人航空機の運航形態におけるリスク評価の考え方として、次のうち最も適切なものを1つ選びなさい。
〔運航形態〕
エンジンで駆動する回転翼航空機(ヘリコプター)を使用して、山間部の資材運搬のための飛行を行うものとする。飛行経路直下に民家はなく、歩道を横断する。昼間、目視外、高度150m以下の飛行であり、立入管理措置を講じないものとする。
a. 航空機との接近はジオフェンス機能を用いることにより防止できる。
b. 歩行者が歩道を横断する際のリスク軽減としては、機体に設置されたカメラにより歩行者の状況を確認し、速やかに機体の道路横断を中止できるようにするなどの措置を講ずる。
c. 山間部で飛行経路下に第三者が存在する可能性は低いことから、緊急着陸は任意の地点に速やかに行う飛行計画とする。
<答え>b
<解説>
一等学科試験となると、このような長文問題が出題されます。カテゴリー3飛行の長文問題は7~8問は出ると思います。
「最も適切なものはどれか」という問いには、考え方として、リスク評価やリスクの軽減策を考える上で適切ではないもの、リスクの高そうなものを消去法で消して最も適した飛行計画を選べば良いと思います。
問題には、一見リスクの軽減策としてはどちらも正解間違っていないような問題も出ますが、悩んだ時はリスクを最も軽減できる措置を取っている方を選ぶということになります。
例えば、選択肢a「航空機との接近はジオフェンス機能を用いることにより防止できる」とありますが、ジオフェンス機能というのは、事前に飛行範囲を設定して機体がその外に出ないようにするシステムですので、確かに飛行範囲から外れる可能性は低くなります。ですが、飛行範囲から外れる可能性が低くなること以外でリスクは考えられないか、ジオフェンス機能は100%ではない、と考えるとリスクが完全に解消されたとは言えないですね。
次にb「歩行者が歩道を横断する際のリスク軽減としては、機体に設置されたカメラにより歩行者の状況を確認し、速やかに期待の道路横断を注視できるようにするなどの措置を
講ずる」ということでこちらはリスク軽減策としては問題なさそうです。
最後c「山間部で飛行経路下に第三者が存在する可能性は低いことから緊急着陸は任意の地点に速やかに行う飛行計画とする」とありますが、緊急着陸地点は任意の地点ではなく、あらかじめ設定する必要がありますね。ということで、bが最も適したリスク評価ということになります。
ポイントとしては文章から実際の飛行計画を想像して、イメージしながら読み解けばそれに伴うリスクも洗い出されると思いますので、選択肢を一つずつ読んで、色々な角度から考えて、それ以上のリスク軽減策が見当たらない飛行計画を選択するようにすれば文章問題は大丈夫かと思います。
【まとめ】
いかがだったでしょうか。
計算問題を中心に解説しました。最初サンプル問題や教則に書かれている公式を見たときは、私もかなり抵抗感があったのですが、公式さえ覚えれば実際に使用する計算というのは、掛け算や割り算分数や、累乗といった中学レベルの数学の知識で全て解ける問題となっていますので、最初に書きました公式集を使った問題を、ご自身で数字を変えるなどをして計算を繰り返し行えば、すぐ覚えられると思います。計算問題が出た際は、ぜひ得点源にしていただきたいと思います。
また、一等の試験においても、二等の問題について50問前後は出題されますので、二等の学科試験対策のポイントも合わせてご覧いただけたらと思います。
二等問題のポイント解説ブログ
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一方で、実地試験については、一等の一発試験の難易度はかなり高いと思います。実地に相当自信のある方以外は、実地については講習機関に通って終了審査を受けることをお勧めします。
今後、教則のそれぞれの項目の詳細解説を行います!
では、ご覧いただき、ありがとうございました。
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★ドローン国家試験対策ウカルン - YouTube → KANA先生の解説はとてもよくわかり、言葉が頭に入ります。語呂合わせなどもあり、試験対策にバッチリ。
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